レクサスの評価もここにきて大きく変わってきたというのを肌で感じます。従来だったら間違いなくメルセデスやBMWの顧客になる人々が、このブランドを信頼して乗るようになってきている印象があります。日本でラウンチした当初は世界レベルなクルマは「LS」だけとか言われてましたけど、今や完全に「LS」「GS」「IS」の3ラインでクラス最高の性能を発揮する!といっても問題ない水準になりました。日本のプレミアムカーが堂々とドイツ車を圧倒するという、年配の人には理解不能であろう状況が突然やってきました(レクサス買ってるのは年配の人なんですけど・・・)。
レクサスの主力3車は、10年経たないうちに見事にドイツプレミアムブランド全てを追い抜きました。最近再びメルセデスに数字上は抜き返されたようですが、レクサスの最廉価モデルよりもさらに安い車種が販売の4割を占める完全なる「水増し」ですので、クオリティカーを販売するということに関してはレクサスの完全勝利と言えます。
最近ではマツダやスバルが好調と言われていますが、メルセデスやBMWからシェアを奪うという活躍に関してはレクサスこそが日本ブランドの本命。ホンダや日産ですら国内にアキュラやインフィニティの専用ディーラーを配置する目処が立たず、プレミアムブランドを本格的に日本に導入することができないでいる中で、レクサスが巨額の資本投下を行い、見事にドイツプレミアムの「植民地」と化していた日本市場を「開放」したことは、日本の自動車産業史に残る快挙じゃないですか?
そんな「独立の父」レクサスなのだから・・・「マツダCX5」のプレミアム版を作ってしまっても誰も文句言わないです!そもそも文句を言われる筋合いもない!CX5のデザインが気に入ってマツダディーラーに行っても、内装にいまいち満足できずに見送った人っていると思うんですよ。やっぱりプレミアムブランドだわ!ってことでレンジローバー・イヴォーグとか買ったんですかね。イヴォーグって実は旧型アクセラと同じシャシーを使った安上がりSUV。デザインは良いですけど中身はフォードの小型SUVですから、RAV4やCRVみたいなものです。450万円はちょっと法外な価格なんですよね。
さすがにCX5やめてイヴォーグを買いに行くような日本人の中流階級は、それなりに目が肥えているようで、イヴォーグの大ヒットということはなかったようです・・・。さてさてトヨタらしからぬマーケティングの失敗で、SUV市場に完全に乗り遅れたわけですが、なんとかレクサスNXの発表まで漕ぎ着けました。コンセプトモデルとして登場した「LF-NX」はかなりアヴァンギャルドなデザインで、このまま市販は無いだろうと思っていましたが、それから3~4ヶ月でだいぶ印象の違う量販モデルに変貌しました。
少々穿った見方をすると、近年のレクサスに多く見られる「革新性」を表現できるコンセプトデザインを引っ込めて、激戦地となっている市場に放り込まれる即戦力としての「解り易さ」を重要視したようですね。トヨタがこの戦略を採る時は、とりあえず「パクる」のが常道。そこで2年連続でSUV売上1位のCX5にターゲットを絞ったようです。
しかしパクるといってもCX5(の内装)じゃ満足できなかった層に向けてのものですから、マツダとしては知的財産権を侵害!とか騒ぐことなく納得できるんじゃないですかね。まあ冗談はさておき、ご存知の通りプリウス、ハリアー、SAIの内装を良くしたクルマをレクサスはラインナップに加えて車種を増やしていきました。「内装」こそがレクサス最大の長所と言われるくらいですから、今後は面白そうな日本車を片っ端から「レクサス」にしていけばいいのかも!「アテンザ」「オディッセイ」「86/BRZ」「ジューク」「アウトランダー」「デリカD5」「スイフトスポーツ」「ジムニー」・・・どれもレクサス版は需要があると思いますよ。
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